2007/10/26

あなたは「おにぎり」派?「おむすび」派?(2007/10/29更新)

コンビニの「おにぎり」「おむすび」ののぼりを見るたびに、
家でおにぎり(私は、おにぎり派)を作るたびに、頭によぎるクエスチョン。

「おにぎり」と「おむすび」のコトバの違いって一体?????

今からさかのぼること26年前。1981年に行われた「おにぎりとおむすびの呼び方」に関する調査(※1)によると、断然メジャーだったのは、「おにぎり」という呼称。対する「おむすび」を用いていたのは、一部の地域のみでした。この結果を前提として、以降の話題は、現在も一番普及しているであろう「おにぎり」で筆を進めることにします。


↑時代MAP編集室 山脇、行きつけの店の「おにぎり」

さて、おにぎりのルーツとなる「屯飯(とんじき)」が古代中国から日本へもたらされたのは、平安時代のころ。屯飯を『古語辞典(※2)』で調べてみると、「強飯(こわいい)を握りかためて、卵の形にしたもの……」と、あります。

強飯とは、食べて強くなるご飯!?ではなく、「甑(こしき:古代の蒸し器)で、米を蒸して作ったご飯」のこと。今と同じで、釜に水を入れて柔らかく炊いた米飯=「姫飯(ひめいい)」に比べると、固めのご飯だったことから強飯というわけです。とどのつまり、屯飯とは「蒸したご飯を握ったもの」で、主に宮廷や貴族の儀式で用いられていたそうなのです。

★ちなみに『京都時代MAP® 伝統と老舗編』では、儀式から発展した「京料理」を紹介しています。ぜひご覧ください!

時代は下って、平安時代後期。武士たちは、上述の姫飯を握った屯飯を携帯するようになり、さらに長い歴史を経て、江戸時代中期、屯飯は「握り飯」と称されるようになったのだとか。そこから「おにぎり」に発展した経緯は、残念ながらわかりませんが、握り飯に丁寧さを表す接頭語「お」をつけて「おにぎり」に至ったのではないでしょうか?

一方、「おにぎり」に対する「おむすび」ですが。室町時代初期、宮中に仕える女官たちが使っていた「女房詞(にょうぼうことば:御所詞とも)」の一つで、その言葉が広まったのは幕末期のこと。

なぜ、室町期の女房詞が幕末に普及したのか? はたまた、もとは卵形だったおにぎりがどのようにして三角、俵形、丸形といった形のバリエーションを得たのか? またしてもクエスチョンが出てきてしまいましたが、これらは宿題とさせてください。(いつになるかはわかりませんが!?)ホームワークが提出できる日を願って……。

時代MAP編集室デスク  岩松 美歩

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※1 『食の文化フォーラム 日本の風土と食』(田村真八郎・石毛直道編 ドメス出版)内「オニギリの調査」より。先述の「呼び方」のほか、「三角?たわら形?など、オニギリのカタチ」「外側に塩をつける?といった塩の付け方」といったユニークな調査結果も掲載されています。興味のある人は、ぜひ。

※2 『旺文社 古語辞典 新版』(松村明・今泉忠義・守随憲治編 旺文社)より

2007年10月26日 22:16

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