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2007/10/10
「普通はもう十分。送ってほしいのは、高級品!」 ~占城(チャンパ)国王へ、徳川家康より(2007/10/11更新)
と、かの徳川家康がこんなにカジュアルな言い回しをしたワケではありません!
でも、今のベトナムに当たる、占城国王へ手紙を送ったのは事実。しかも、同国だけではなく、柬捕寨(カンボジア)、暹羅(シャム:現在のタイ)といった東南アジア諸国にも同じような書状を出していたのです。
「普通ではなく、高級品を求む!」と、家康が所望したモノ――。
それは、香木の一種「伽羅(きゃら)」だったのです。
家康は、かなりの“愛香家”だったらしく、莫大な香木を収集していたとか。この“家康コレクション”は、名古屋市にある徳川美術館に所蔵されていて、その数もオドロキの1000点以上! ご存じのとおり、同館には、徳川御三家の一つ、尾張徳川家に継承されてきた家康の遺品が収蔵されています。家康の香木は、尾張と同じく、残る御三家=水戸と紀伊にもきっと分配されたことでしょう。しかも、先述のように「“並み”ではなく“上等” を」と、オーダーしていることから、「上質の香木を、はかりしれないほど大量に収集していた」と言えそうです。実際、愛蔵品の中には、天下随一の名香といわれる「蘭奢待(らんじゃたい)」だって御座候!(=「あります」の意)。
このように上質かつ大量の香木は一体、何のために集められたのでしょうか? 朝廷をはじめ、手柄のあった武将への贈り物として活用されていたそうですが、次に紹介する家康の動向を見ていると、やっぱり「トコトン、好きだった!」の一言に尽きるように思えます。
その動向とは――。香木を聞く(※1)ごと、また薫物(たきもの ※2)を調製するごとに、それらを記録していたということ。当世風に言うならば……。
「この香木を聞きました!」
「オリジナル薫物を作りました!」
と題して、ブログを書き綴るといった感じかな!?
以上、『京都時代MAP® 伝統と老舗編』内「香道の歴史」の編集過程で見つけた“徳川家康、驚きの香フリークぶり”でした。仕事の合間、アロマスティックをたくたび、たゆたう煙の向こうに家康の笑み(あくまでも空想)が浮かぶのは一種の職業病?……。

ほら、皆さんにも家康の顔が見えてきた!?
※1、2 『京都時代MAP® 伝統と老舗編』をご参照ください。
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「デスクの茶飲草(ちゃのみぐさ)」コーナーでは、時代MAPシリーズには掲載しきれなかったこぼれ話などを紹介していきます。
ちなみに、「茶飲草」とは「茶飲み話の話題」(『現代語から古語を引く辞典』芹生公男編 三省堂より)という意味。同僚や知人、友人とのお茶のひととき、話のネタになればうれしく思います。
時代MAP編集部デスク 岩松 美歩
2007年10月10日 22:31
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